2019-12-03 夕餉のにおい アパートのエレベーターを降りると、同じ階のどこかの家からいいにおいが漂っていた。メニューはグラタンだろうか、チーズが焼けるような美味しそうなにおい。 ああ、こうやっていいにおいをさせながら家族を待つ。 そんな生活に、そんな人生に、そんな役割に憧れて生きてきたんだと思った。 どんな人生が幸せなのか。 自分はどんなことに幸せを感じる人間なのか。 少し思い出した気がした。