ハナコログ

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夕餉のにおい

アパートのエレベーターを降りると、同じ階のどこかの家からいいにおいが漂っていた。メニューはグラタンだろうか、チーズが焼けるような美味しそうなにおい。

 

ああ、こうやっていいにおいをさせながら家族を待つ。

そんな生活に、そんな人生に、そんな役割に憧れて生きてきたんだと思った。

 

どんな人生が幸せなのか。

自分はどんなことに幸せを感じる人間なのか。

少し思い出した気がした。