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草間彌生氏にもらい泣き

松本幸四郎×草間彌生のSWICHインタビューを見て、泣いた。

いやまさか草間彌生からもらい泣きするとは思わなんだ。

 

なんというか、正直彼女の絵画の善し悪しはわからない。

けれど、彼女が話す言葉や流す涙はとても正直で、まるで裏がないように見えた。

 

誰かによく思われたいとか、評価されたいとか、そんなことにまみれて生きている私は、自分が泣いているときも、誰かの目を意識しながら泣いている気がしてならない。

 

けれど彼女は違う気がする。

きっと、88歳という年齢で毎日毎日己の中にある芸術と向き合い、葛藤し、前に押し出しているエネルギーを持つ人には、不必要なものを持っている暇はないんだろうなと思う。

 

なんかすごいな。

こんな芸術のことなんでよくわからない私でさえ、なにかよくわからないけれど涙が出るなんてことをさせるような人は、やっぱりよっぽどすごいんだろうな。

 

残念なのは、私が泣くことができたのは彼女の「言葉」を聞いたときだったこと。

 

私は、「絵画」を見て涙したことがない。

私の中に入ってくるのは、「言葉」なんだよなぁ。

だから言葉を大事にする人が好きだ。

難しい言葉である必要ないのだけれど、的確な言葉を選んで自分の気持ちを伝えようとする人がいいと思う。

 

草間さんは、言葉もぞんざいにせずに、丁寧に言葉を選んでいるように見えた。

けれど、いつか私も「絵画」や「写真」を見て泣いてみたいと思う。

昔からの漠然とした憧れ。