ハナコログ

覚書onインターネット

彼女の命日

泣く理由が欲しかった。

彼女が命を絶ったこと、

とても若い死を、

泣いてもいいのかわからなかった。

偽善かもしれない。

感傷かもしれない。

けれど、彼女の顔さえ知らない人でさえ、

生か死か選ばざるを得ない状況そのものも、

そうなってしまったことも、

やっぱり不憫だし可哀想だと、

泣いていた。

思いは人それぞれだけど、

私も泣いてよかったんだ。

可哀想だと感じることは、

必ずしも悪いことではない。

そう思ってはいけないと、

そんな思い込みをすることの方が

ずっと不健全で、不誠実なのかもしれない。

私は泣いてよかったんだ。