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読書感想②「きいろいゾウ」

向井理宮崎あおい主演で映画化された小説。

文学部に進んだ友達が読んでいて、「いったいどうやって映画化するんだ・・・」とつぶやいていたのが印象的だったのを覚えてた。

で、古本屋さんで100円で、それなりに最近話題になったやつなのに安いなーと思ってゲットした。

以下感想。

とってもおもしろかった。

ムコさんとツマさんとその周りの人たちの交流が、とっても和やかで和やかで。

いろいろな本や映画を見て、こんなの全然現実的じゃないとかって思って興ざめすることがままある。(そもそもフィクションに現実味を求めるのはナンセンスとわかっていても。)

この小説は、こんなんありえーんって言いつつも、ただその雰囲気と、人々のやりとりを感じて優しくなれる。そんな小説だった。

女性からの愛されたい願望の象徴なのだろうか。夫が妻を心底愛しているという現実を、主人公夫妻を含めたさまざまな夫婦間で表現されている感じがした。

私も大好きな人から大好きになって欲しいと思う。

将来結婚することがあれば、だんなさんから「すきだなー大切だなー」と思われながら過ごしたい。

 

私には今好きな人がいる。

両想いになりたい。ずっと一緒にいたい。そう思う。

そしていつか、「一緒にいてくれてうれしかった」

そう言い残してその人がこの世を去るのを見届けたい。それが私の夢。

我ながらなんてやつだ笑。

ひとり残されるのはさみしいけれど、好きな人を残して死にたくはない。

好きな人には最後まで、私のことを思って逝って欲しい。私は残されてもきっとその人のことを思うだろうから。もしも私が先に死んでしまったら、その人がほかの人を必要としてしまう。

だってひとりはさみしいから。

好きな人にさみしい思いはしてほしくないけれど、私以外の人をみて欲しくない。

だから、絶対に私が看取るんだ。

私はだんなさんとの思い出をすこしずつ齧りながら生きる。他の人を必要としないでいたい。

 

そんな、なんとも傲慢でめんどくさい夢を持ってもいい。そう許してもらえる気がした。

話の趣旨とは全然関係ないけど、とっても許された気がした一冊だった。

 

 

きいろいゾウ (小学館文庫)

きいろいゾウ (小学館文庫)