読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ハナコログ

覚書onインターネット

読書感想①「センセイの鞄」

文春文庫秋の100冊フェアの小冊子に載っていた本。

興味を持ったきっかけは、今、私自身が特別な感情を持っている人物が、「センセイ」と呼ばれる立場の人だからです。ザ・不純な動機。

さらに言えば、古本屋さんで100円だったのもある。ザ・悲しい動機。

著者の川上弘美さんの作品は今まで読んだことはない。

おー、これ小泉今日子主演で映画になってるのか!

主人公はキョンキョンな感じじゃないなー。どっちかというと、原田知世な気がするんだけど。

 

あらすじ(文春文庫フェア冊子まんま)

駅前の居酒屋で高校の恩師と二十年ぶりに再開したツキコさんは、以来、憎まれ口をたたき合いながらセンセイを肴をつつき、あるいは島へと出かけた。歳の差を超え、切ない心をたがいにかかえつつ流れてゆく、センセイと私の、ゆったりとした日々。谷崎潤一郎賞を受賞、映画化もされた名作。

 

以下感想。

なんだろう。とにかく大好きな小説になった。酒好きの私には、ふたりがお酒を飲む描写も好きだったし、自分自身は感情的な人間なので、性格はかぶらないのだけれど、大どんでん返しとか、奇をてらった描写とか、そういうの抜きの、ただなんとなく居心地の良いような、そんな二人が羨ましいと思いました。

期待以上でうれしい。寝る前にぽつぽつ読み返したくなるような一冊です。文春文庫の人すばらしい。ほんとに秋の雰囲気がとっても似合います。

何歳のときに出会ったとか、それまでどんな人生を送っていたとか、どんな好みを持ってるとか、結局変わってないところがあるとか。なんだっていい。

一緒にいたいと、同じ時間を過ごしたいと思う人と、その時にすれ違いのない温度で、時間を共有することは、きっといくつになっても可能で、幸せなこと。全てはめぐり合わせや、縁、なんだろうなあと思う。

冊子の紹介分の冒頭にあるけれど、「恋愛にはいろんなカタチがあっていい」。

本当にそうだなぁと思える作品だった。

 

センセイの鞄 (文春文庫)

センセイの鞄 (文春文庫)